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2020年の今こそムジュラを本気で布教する記事を書きたい

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・導入

 はじめまして、気分中一です。

 今日は僕が大好きなゲーム、「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」を紹介…というか布教します。

このゲーム、丁度一か月くらい前に20周年を迎えたという古い作品なんですが、とにかくインターネット界隈では古の時代から今まで、絶大な人気を誇るんですよね。例えば、2007年からニコニコで実況してる方がいたり*1、2019年になってトレンド入りしたり*2……… ゼルダシリーズの他の作品に比べて人口は多くはないものの、遊んだ人に強烈なインパクトを与える作品だと思います。

 最初に言っておきますと、原作は2000年に64(64DD)で、リメイクが2015年に3DSで出ています。僕は3DS版が出たときに購入して、そちらのみプレイしています。

ポケモンみたいに別物になるような感じではなく、単純に操作を3DSに合わせて、細かいところを遊びやすくしたものなので基本的に3DS版で全く問題ないと思います。

(現在のところパッケージの新品はほぼ在庫が無いので、DL版をeショップで買うか、もしくはたくさん売ってる中古を買うのが良さそうです。)

・どんなゲーム?

 主人公(リンク)は旅の道中、三日後に月が落ちて滅ぶ不思議な世界に迷い込んでしまいます。主人公はその三日間を何度も繰り返すことでループを脱出する方法を見つけていきます。(時間を巻き戻して最初の日に戻ることができるのですが、その時に住民の記憶やダンジョンの仕掛けなどは全て元に戻ってしまいます。)

 

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画面下には常に時計が表示され、衝突間近にはカウントダウンが始まります。

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住人は一人一人、日にちや時間によって行動や台詞が変わっていきます。

さらに、この世界はリンクが仮面やお面をつけることで、様々な能力を使ったり、住人からいつもと違う反応を得ることができるのが大きな特徴です。そこから新しい情報や、住人の隠された秘密を知ることも攻略で重要になっていきます。

 つまり、このゲームは時間を操り、そして仮面を被ることで世界の謎、そして住人の新たな姿を探ることで進んでいくといえるでしょう。

・3日間の世界を生きる人たち

 そんな感じで世界を救っていくアクションアドベンチャーなんですが、このゲームにおいて最も素晴らしいのは、やはりサブイベントの圧倒的なレベルの高さでしょう。このゲームでは、登場するNPC(操作する主人公以外のキャラクター)のほぼ全てに、何かしらの意志による行動、あるいは性格、時間によって変わる反応などがあり、それぞれの人たちが異なる思惑のもとに生きています

 例えば、最大の街であるクロックタウンでは3日後(月が落ちてくる日)に始まるカーニバルの準備が進んでいます。そこでは、月が落ちることを信じずカーニバルを開催したい人たち、中止を推し進める人たち、カーニバルの日に約束をした人、避難を決断する人、そして落ちてくるのは知っているのは知っているけど諦める人………などがいるのです。(他にもたくさん)

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開催を巡って、終わらない会議が行われています。

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宿屋「ナベかま亭」では様々な人たちが交わります。

サブイベントでは、色々な人たちの悩みを解決したり、しあわせにしたりします。その中には、単発の小ネタのような依頼から、3日間全てを使わないといけない依頼も あります。

これらのイベントを通じて、プレイヤーは確実にNPC一人一人がどのように生きているか、どのような関係を知ることができます。でも、それだけでなく、ここにはずっと変わらない、人の本当の姿、感情の様子そのものがまとまっていると言っていいでしょう。*3リメイクが発売されて僕がこのゲームを初めてプレイしたのが5年前、ゲームの発売が20年も前ですが、先日プレイしても全く古さを感じませんでした。

 一般にゲームのサブイベントというのは、小さい物語が一杯集まったもの、という印象でしょう。このゲームでも基本的にはそうです。でも、このゲームのそれは、間違いなく集まって一つの"作品"を作っているといえるのです。それに、この作品がどういう事を言いたかったのか、はしっかり明確に明らかにされます*4

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役に立つか分かりませんがイメージ。

このゲームでは自分が誰かに干渉して助けた結果、あるいは助けなかった結果を見ることができます。また、3日間を一周するだけでは全てを解決できないようになっているものもいくつか存在しています。さらに、イベントではないけど特定の手順を踏まないと聞けないような台詞も一杯あります。

それらは別々の"物語"だけど、でも同じゲームに含まれたシナリオだから、一つの"作品"だと言えるのです。

これはゲームじゃないと絶対できない、更にこのゲームでなければ難しいことだと僕は思います。「この人って実はこんなこともしてるんだよね」とか、「もし自分がこの人と出会わなかったら…」というのを自分自身*5の体験として、両方とも「あったこと」として体験できるのが良いところだと思います。

・ここすきポイント

 そんな訳で、このゲームから個人的に好きな場面をネタバレ無しで簡単に紹介します。まあ、プレイした方からしたら結構ベタかもしれないけど、やっぱり分かりやすいし…

・月が間近に迫った時(残り6時間~)

 月が落ちてくる6時間前、「最期の夜」になると時間のカウントダウンが始まり、全てのフィールドが不気味なBGMに変わり、色々なことが起きます。やっぱりここに色々な人の様子が詰まってますよね。流石にこの時間になると街にいる人はかなり少なくなるのですが*6この時間になって初めて挙動が変わる人も結構多く、なんだかある意味リアルに感じられます。ずっと同じセリフしか言わなかった人たちが思い思いの気持ちを話したりするのがやはり印象的です。

兵士たちの台詞はやっぱり自分で見て欲しい。

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・マニ屋

 CERO:Bになった主な理由ですね。

 サブイベントという位置づけではありませんが、特定の時間に発生するNPC同士の会話です。こういうのもこのゲームには結構多いんですよね。

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今見るとまず、丁寧に振り仮名が振ってあるのが面白い。

※故買…

盗品であることを知りながら買うこと。*7

※善意の第三者

法律上関わりのある当事者間に存在する、特定の事情を知らない第三者

[補説]例えば、甲の所有物を乙が盗んで丙に譲渡した場合、盗品であることを知らなければ丙は善意の第三者であり、乙の共犯者とはみなされない。*8 

とにかく言葉力(ぢから)が強い台詞が多いんですよね。

 ・ざっくりまとめ

・2015年に3DSで移植リメイク出てます。アクションアドベンチャーです。

・月が3日後に落ちる世界で、3日間を何度も繰り返していき脱出します。

・仮面やお面で新しい能力や住民との交流が生まれます。

・とにかくサブイベントが凄いゲームです。住人それぞれに思惑やエピソードが詰まってます。

・誰かを助けた時、助けなかったときの結果や、ストーリーのそれぞれの場面での住人の気持ちなどを自分で好きなように見られるゲームの良さをとてもよく生かしています。

・おわりに

 こんな感じです。

 「これだけネットで有名なゲームなんだし、自分が書かなくても誰か書いてるでしょ!」と思ってこの記事を書いてなかったんですが、リメイクが出て盛り上がった2015年の時点ではまだ、ネットで「布教」っていうのがそこまで多くなかったんですよね。当時の記事は、良い点と悪い点を列挙したカタログwikiのようなレビュー記事ばかりで時代を感じました。

 そんな、一昔…というか原作はかなり昔のゲームではありますが、今も全く劣らない魅力を伝えられていれば嬉しいです。

 こう言うとちょっと難ですが、こう何かが大変な時に改めてプレイすると、かなり心が動かされるものがあると思いました。

・リンク

関連記事

kc1game.hatenablog.com

2022年に新しく書いた記事です。

 

基本的なシステムの話とかは大体ここにまとまってるので良いかなと思ってあまりしませんでした…

youtu.be

www.nintendo.co.jp

やや難しいゲームとはいえ、ヒント(答え)も見れるし、今どき広義の3Dゲーム(マップが立体になってるゲーム)を一度もやった事ないって事はあんま無いと思うのでなんとかなると思います(自分も初めての3Dゼルダでした。)

・注釈

*1:ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 実況プレイ その1 - ニコニコ動画

*2:どっちも自分の界隈の話ではあるのですが。https://youtu.be/hVrlxL3muSA

*3:そこまで書いちゃって良いのかなとも思いましたが、リメイクのCMで言ってたし良さそうです

*4:中学でやった時にはあまりそこが理解できなかったのですが、今見たら凄く親切に言われてました。

*5:プレイヤーと言ってもいいし、ゲームの主人公といってもいい

*6:町兵によればそもそも一般の人たちは1日目の前から大半は避難してるらしいです。ゲームには当然何かしらの省略があるのですが、「町に残ってる人は普通じゃないから、主人公が出会うのは何か事情や思惑を持った人ばかり」というのはかなり美しいやり方だと思います。

*7: 

故買(コバイ)とは - コトバンク

*8: https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%96%84%E6%84%8F%E3%81%AE%E7%AC%AC%E4%B8%89%E8%80%85/ 

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