この記事は、2022年12月9日に行われ、ニコニコ生放送でも放送された「まちカドまぞく」のトークイベントの内容を一部文字起こししたものです。
結構色々な話があったゆるいイベントだったので、全部ではなく、まあ大丈夫そうなごく一部の内容をまとめたいと思います。
この放送は、タイムシフトはありましたが視聴可能回数は一回のみという感じだったのでまあ……特に具体的な日付とかは全体的にカット気味です。
イベント内では、初期のまちカドまぞくの資料なども公開されましたが、そこら辺も載せてないので他をあたってください。
(それでもダメかもしれないので、ダメだったら普通にこの記事は消えます。ご了承ください。)
イベント概要はこちらから。
原作の連載が始まったきっかけ
田中潤一朗さん(TBS/プロデューサー/今回の司会):
まず、土居さんと伊藤(いづも)先生との出会いを知りたいと思います。
土居航洋さん(芳文社/まちカドまぞく担当編集):
伊藤先生の同人誌を読んで、2014年頃に依頼をさせていただきましたが、それより更にさかのぼると、こんな同人誌がありまして…
(中略)
これを確か、僕がまだ学生の頃に読んだことがあって、その後にきらら編集部に入ってから、「そういえればこの本の人ってどうしてるんだろう」と調べたら、今も同人誌の即売会に参加されてるというのを知りました。
これは、色々な魔法少女が出てくる(オリジナル)作品です。
(当時の同人誌を見せる)
エンディングの作詞の経緯
田中さん(TBS/プロデューサー/今回の司会):
エンディング曲の作詞を伊藤いづも先生に発注することになった経緯を知りたいです、という質問が来ています。
中村伸一さん(ポニーキャニオン/プロデューサー):
最初は伊藤先生が作詞されるとは全く思っていなかったので、作詞家の方に依頼するつもりでいたんですが、作詞するにあたってどんな世界観なのか、キーワードだけ先生に頂こうと思って土居さんにお願いしたら、そのまんま詩が上がってきたんですよ。
メロディーを伊藤先生に聞いていただいて、キーワードをいくつか頂ければ十分だったんですけど……
しかも、言いたいことを言ってるだけじゃなくて、歌詞として歌って気持ち良い言葉のはめ方をされてて…。あの辺の言語感覚ってやっぱり伊藤先生凄いな、と改めて思いましたね。
劇伴について
田中さん(TBS/プロデューサー/今回の司会):
「ささやかな友情」が大好きだという人がいるので、それについてコメント頂けたりしますか?
櫻井美希さん(作曲):
「シャミ子に特訓をつける桃」という構図の中で徐々に友情が芽生えていくというようなのを意識しているので、前半はちょっと頑張ってる感じで、後半はバイオリンのメロディで盛り上げる、みたいな感じですね。
ピアノの音はあえてシンセの(音源の)音なんですけど、ちょっと いなたい音というか、かわいらしい、素朴な感じの音にしてみました。
田中さん(TBS/プロデューサー/今回の司会):
桜井監督は何か聞きたい事とかありますか。
桜井弘明監督:
あれは?宇宙のめくれ。
櫻井美希さん(作曲):
あれは作っていて楽しかった曲の一つです。
色々な民族楽器を入れています。(中略)ガムランとかも入れたりしてます。
とりあえず、色々な国のものを雑多に入れてみた、という感じにしています。
(中略)
(リコと桜の曲について)
どちらも和風ではあるんだけど、リコの方は雅楽とかをイメージしていて…
桜井弘明監督:
古い感じのね。
櫻井美希さん(作曲):
そうです。それで、桜さんの方は せつない寄りの和風という感じにしています。
その他、各種質問
田中さん(TBS/プロデューサー/今回の司会):
(二期)オープニングでお母さんが踊ってるところあるじゃないですか。
その裏でシャミ子が怒ってるっぽいの、なんでなんですか?
桜井監督:
絵コンテのト書きは「唖然としているシャミ子」だったけど、コンテに描かれた顔は怒ったような顔になってるのね。
田中さん(TBS/プロデューサー/今回の司会):
「よいまちカンターレ」のフルバージョンは何で最後がぶつ切りなの?というのを、よければ中村さんからお願いします。
中村さん(ポニーキャニオン/プロデューサー):
あれは賛否両論的な感じだと思うんですけど……
あれ、バスっと切れるともう一回最初から聞きたくなりませんか?
永久ループさせたかったんですよ。よいまちカンターレ、あの町の物語が永遠に続くようにって考えて…
なので、あれは明確な意図をもってやったという事ですね。
田中さん(TBS/プロデューサー/今回の司会):
アニメの舞台的なもの、例えばカットで印象的な鉄塔とか、電車が通ってる所とかのベースはありますか?
桜井監督:
あれは、原作にあるところはそれを参考にするけど、それ以外は…せいいき桜ヶ丘は、大体名前が似てるところがその辺です。
「多魔川」なんだけど、多摩川の支流が(アニメに)出てきたりとか、絵面的に差別化したいなという時には色々組み合わせています。
だから、京王線とかを使ってあの辺を何駅か回るとそれっぽいところは探せるかなと思うんですけど、「鉄塔が3連になっているところ」が結構謎だって…
あれ、本当に3連ではないと僕も思うんだけど、電車の窓から取った写真を参考にしてるんですよ。僕も確認はしてないですけど。
田中さん(TBS/プロデューサー/今回の司会):
意外と皆、糸電話の二人(1期1話)が好きみたいです。
桜井監督:
二人はまずかくれんぼをしてる。
原作だと、桃を廊下からうかがってる杏里とシャミ子がいて、杏里が右側にいて、シャミ子が左側にいるっていうコマがあって、次のコマで場所が入れ替わってたんですよ。
それを繋ぐために、かくれんぼをしている子がいて「(桃が)見えなくなっちゃいました」ってシャミ子が移動してるの。
その次に、シャミ子が桃を見ているカットでは、桃を見ている時間を稼ぐために、糸電話の二人が、桃を遮らないように何かやっている、っていうプランがあったんですよ。
田中さん(TBS/プロデューサー/今回の司会):
最後なので、締めとして、監督の中で思い入れがある場面というか、家に帰ったらもう一回見てほしいなっていう……
桜井監督:
全部だろ。
(会場内拍手)
(最後の挨拶)
桜井監督:
まちカドまぞく、反響とかを聞いてとても励まされておりますので…
続きをやりたいですよね。まだ話が来ないんですけど…
ただ、3丁目になったら、原作を知ってる方はご存知の通り……かなりプレッシャーが凄いんですよね。僕の方もね。
2丁目も凄かったけど、更に上乗せしてくるので…でも、やりたいなあと思っております。
そういうお話がいつできるかはまだ分からないんですけど、皆で期待して待ちましょう!
そんな気持ちで、「まちカドまぞくは楽しいからもっと見たいな…」という気持ちを抱いて、年末年始を乗り越えて、2023年も良い年にしましょう。