この記事は、2022年2月5日にyoutubeで配信された「トークラジオもちてんや#46」の内容を、筆者(気分中一)が読みやすく一部に編集を加えた上で書き起こしたものです。
元動画は下記から視聴できます。
>Youtubeで視聴する
(元のラジオは既に配信されています。上記リンクからご視聴ください)
今回のラジオでは、以前にも「ダイヤモンドパール」やシンオウ神話の解釈について何度か語った事があるオタクであるてんろー、Ya-1、もちきんがLEGENDSアルセウスを振り返ります。
以前のラジオの書き起こし記事は、下記からご覧ください。
2020年5月に配信されたものです。「いぶんかのたてもの」「てんかいのふえ」「シントいせき」などについて話しています。
2021年10月30日に配信されたものです。アカギとシロナについて、DPのテーマ、ランドロスのシンオウ地方らしさ、あかいくさりについて話しています。
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話者の「てんろー」と「Ya-1」がLEGENDS初見プレイ時などにfusetterに書いた感想をまとめたものです。このラジオと合わせてご覧ください。
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※この文章の一部または全部を引用する場合は、この記事のURLを記載するようお願いします。
話者紹介
てんろー
Ya-1とは、twitterで「いぶんかのたてもの」の話をしたことで知り合ったという説もある。日々、ポケモン等の分かりやすく興味深い話を発信している。(Twitter)
Ya-1
最近はtwitterでは主にデュエル・マスターズの様々な面白さを伝える活動をしているが、非常に多岐に渡るゲームを遊んでおり、「物語」と名がつくものは何でも好きだという。(Twitter)
もちきん
司会進行兼ツッコミ役。「それってこういう事!?」って言ってくれる人。
いつも要所で、視聴者目線で分かりやすく、てんろー・Ya-1の言いたいことをまとめたり、疑問点を話したりしてくれる。(Twitter)
この記事には、エンディング後までのシナリオ、各種のサブ任務、「ふるいポエム」の記述から明らかになる情報などについてのネタバレがあります。
前置きトーク
もちきん:
もちてんやっほー!
トークラジオもちてんや 司会のもちきんです。
てんろー:
てんろーです。
Ya-1:
Ya-1です。
もちきん:
というわけで。Pokemon LEGENDSアルセウス発売、おめでとうございました。
一週間経ちましたが、皆さんいかがお過ごしですか?ヒスイの生活は。
Ya-1:
あのね、そもそもなんですけど、1週間で最後までクリアして隠し要素までやったっていう人は相当なポケモンオタクなんで、基準がおかしいんですよね。このラジオを聴く人って。
てんろー:
そう思う。なんかもう、このラジオを聞きに来るような速度の人たちには当たり前の話をするかもしれないって感じですよね。
ではまず、前提から話しましょう。
今日話す内容についてですが、我々は過去にシンオウ地方やダイヤモンド・パール(以下DP)について何回かラジオをしているので、それを踏まえてLEGENDSアルセウスは結局どんな感じだったのか、どんなゲームとして映ったのか、そして何故ダイパオタクである我々が涙を流し むせび泣いたのかということがね、よく分かればいいんじゃないかと思います。
ただ、皆さんよく分かっていると思うのですが、ストーリーの巧みさとかはあまりうちの管轄じゃないので、その辺はよろしくお願いします。
それからもう一つ、以前のラジオで「ゲームの始まりの時の音が『てんかいのふえ』の音なのはいいですよね」っていう話をしたんですよ。
あの……DPの没イベントの話から入るのが非常にあれなんですけれど、我々は既に知っているというのがやっぱり前提としてあるので、これは「何故か知っている」という体でどうか一つよろしくお願いします。
知ってちゃいけない話なんだけど、でも、知ってるから、現に。知っちゃってるので。
Ya-1:
どういう話だっけ、具体的に。
てんろー:
“没イベント”っていうのは、ダイヤモンドパールで「てんかいのふえ」が配布される予定だったイベントのことですね。
てんかいのふえを「やりのはしら」の入口で吹くと音が流れて、そこに光の階段が現れて始まりの間へと続き、そこでアルセウスLv.80とバトルする、というイベントがあるはずだったのですが、没になってしまいました。
で、そこで使われたアルセウスの戦闘曲が、HGSSのシント遺跡イベントでの実写の部分で使われてることが知られています。
その時に吹かれる天界の笛の音色がDPを起動した時のオープニングの一番最初の音である、ということがありました。
Ya-1:
それを踏まえた上で、「だからゲームを観測した瞬間にその世界、ダイヤモンドパールの世界が始まったんだよ」っていう話を以前のもちてんや でしました。
てんろー:
(天界の笛は)世界の創造っていうことをゲームを起動する、認識するということと重ね合わせているんじゃないかという話をしました。(※)
(※)「トークラジオもちてんや#2」から抜粋(中略あり)
クリックで開く
Ya-1:
アルセウスが世界を作ったっていうのはどういうことかっていうと。
…あのアルセウスがいる世界、つまりダイヤモンドパールの世界を観測するために1番最初にやることはゲームの電源を付けることじゃないですか?
そしたらダイヤモンドパールのオープニングの曲が流れるでしょ。もちきん:
うん。Ya-1:
これは、 アルセウスイベントを起こすために必要なてんかいのふえの音色と一緒っていう事。(中略)この音はプレイヤーがダイヤモンドパールの世界を観測する時に 1番最初に聞く音で、これは天界の笛のフレーズと、いっしょ。
てんろー:
わかりますか?
世界の創造とは認識のことなんです。(略)
すげえ端的に言うなら、ゲームを起動してあの音を聞くということは、その瞬間にシンオウ地方という世界が完成したんですよ。
Ya-1:
ええー、わかりづらい!…だからさ、その音が流れた瞬間に、プレイヤーはダイヤモンドパールっていうゲームを始めて観測したってわけ。
もちきん:
……Ya-1:
だから、世界が始まったのはダイヤモンドパールっていうゲームを起動した時なんですよ。もちきん:
ああ!
だから始まりの音が流れるの。なるほど。わかった。
てんろー:
俺たちが観測しない限り、シンオウ地方という世界は存在しないんです。(略)
世界の創造をプレイヤーのゲーム起動と重ね合わせるために音を使う。えええええ。
シンオウ神話なんも知らなくてもこれだけでエモい。
……ということを知っているという前提で、今回(LEGENDSアルセウスで)それがどういうものだったのかっていうのを今日は話します。
Ya-1:
皆やったからね。
オープニング~ゲームの起動は”あちらの宇宙”に行くこと、認知すること
Ya-1:
それじゃあ、時系列順にゲームを振り返って行きましょう。
まずゲームを買うじゃないですか、皆さん。そして起動する。
そこでまず、さっき言った前提があったから、僕はゲームを起動した瞬間にぶっ倒れましたね。
あれはすごい。
てんろー:
はい。
Ya-1:
いきなり超高速で答え合わせをされたから。
てんろー:
あんまり”答え合わせ”って言うとあれなんだけどさ、あれは良かったです、すごい。
すごいよね。あれは。
Ya-1:
あれは、もちてんやラジオを聴いていた皆さんはオープニングが始まった瞬間に「凄い」と思いますよね。
てんろー:
あれは凄かったね。
Ya-1:
(ゲームが)始まった瞬間にまず、宇宙が始まるじゃん。凄すぎるでしょ。
てんろー:
そうだね。すごいね。
DPで元々あったプレートの文書の一番最初の文章が、「うちゅううまれるまえ そのものひとりこきゅうする」なんですけど、ようは、宇宙の始まりと世界の始まりっていうのは、ダイヤモンドパール哲学では一緒とされている訳なんですよ。
……っていうところはあんまり(過去作では僅かしか)明言されてなかったんだけど……
それがすごい今回重要だったっていうのはもう、やった皆さんならわかると思います。
もちきん:
一番最初から「ここは じかんもくうかんもこえた わたしのうちゅう」ですからね。
すごい。
てんろー:
全部の答えだったんですよ、あれが。マジで。
Ya-1:
……もう満足しましたね。
もちきん:
満足しちゃったね。
てんろー:
終わっちゃダメでしょ、まだ。
Ya-1:
だってこれがさ、全部すごいスピードで高速回収されていくわけだからね。
ストーリー上で。
てんろー:
そうね。
Ya-1:
やっぱ、ゲームが始まった瞬間に「こちら側の宇宙を認識したアルセウス」がいるっていうのがすごくて。
そこから主人公がそっちの、アルセウスの方の世界に行くわけなんですけど…
てんろー:
あれは良かったですよね。まあ、俺の話すこと、だいたいfusetterで一回話してるから聞いたことあるなっていう人もいると思うんですけど……(※)
(※)参考
@ten_loooowさんの伏せ字ツイート | fusetter(ふせったー)
ポケモンの世界からポケモンの世界に転移したようにも見える、っていうか、ストーリー的にはそうだと思うんだけど、メタ的には俺たちの世界からあっちの世界に転移しているじゃん、あれは。
Ya-1:
まあ、ダイヤモンドパール哲学だとそうですね。
てんろー:
宇宙を越えているじゃん。
もちきん:
俺達が(ゲームを)起動したからね。
てんろー:
そこが凄く丁寧で良かった。
だって剣盾は、名前入力するだけじゃん。で、そのままシームレスに入っていくじゃん。
それもいいんだけど、それよりも更に丁寧にやることで、「ポケットモンスターのせかいに レッツゴー!」したことがよく分かるっていうのが凄くよかった。
ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ ダイジェスト映像 - YouTube
もちきん:
なるほど。あれ、レッツゴー概念の一つなんだ。
てんろー:
そうそう、レッツゴー概念なんですよ。あれ。
もちきん:
面白い。
Ya-1:
レッツゴー概念をアルセウスが行ってるのがすごい。
だって、認識したから。
てんろー:
ゲームを起動することが(世界の)認識だから、あそこであるアルセウスが出てくるっていうか…
レッツゴー、最近あんまりはっきりやってなかったんだけどね。
・・・
てんろー:
これについてはまた後でも話すんだけど、DPとそれを踏まえた上でのプラチナで”一番やりたかったけど出来なかったこと”の一つには、「言語化(※1)が全然結局できなかった」っていうのがあるのよ。
その最たる例が、プラチナにいる「てつがくしゃ(※2)」とかいうチートキャラなんだけど。あれを出さざるを得なかったのがDPで出来なかった事の敗北だと思うんだよね。
(※1)言語化
ここでは、分かりやすい(多くの人に伝わりやすい)表現で主題(テーマ)などを言葉で表すこと。
(※2)てつがくしゃ
「プラチナ」と、「ハートゴールド・ソウルシルバー」の「シントいせき」に登場するキャラクター。主に、「DP」では伝わりにくい表現だった部分や、上手く伝えられなかった部分を解説するために登場した。
Ya-1:
これは前回も話したね。
てんろー:
そう、おさらいなんだけど、それをアルセウスにしゃべらせるのって一番よくない?
Ya-1:
そうなんですよね。
てんろー:
喋るならあいつしかいないだろうっていうのを、アルセウスと後々のコギトとウォロで回収してくるっていうのがすごい良かった。
………結構前から(LEGENDSアルセウスは)まぁシンオウ神話の成り立ちの話じゃないだろうなって予測してた、というか分かってたのよ。
Ya-1:
今回、神話の情報量が全く増えなかったの凄い。
てんろー:
(DPや、そこでできなかったことを)やり直すだけなんだよ。そのやり直すにあたって、昔の世界観の方がやり易かったなあっていう、ただそれだけなんですよ、このゲーム。
だから、そのためにはアルセウスに喋らせるし、昔にタイムスリップするし、シロナを2分割するっていうね。
Ya-1:
それは意味わかんないけどね。
てんろー:
これ本当に面白かったんだけど、デュアル先祖システムって呼んでました。先祖合体システムって呼んでました。
もちきん:
先祖ボルテックスですね。いいですね。
Ya-1:
で、まあ、コギトとウォロの話は後で話そう。
始まりの浜~ポケモンが怖いのは「知らないから」
Ya-1:
それで、話としては異世界転生みたいなやつですよね。要するに。
この入り方は、あんまり予想されてなかったから凄かった。
てんろー:
一番メジャーっぽいのに、誰も予想しなかったからすごい。
Ya-1:
(発売前に)情報が結構出てなかったのはちゃんと意味があったんだなあ。
てんろー:
これ隠してたの偉いよね。本当に。
Ya-1:
本当に偉い。これ始まった瞬間に思ったもん。
もちきん:
そうなんだ、特に公式からあらすじとして示唆されていたわけではないんだ。
てんろー:
されてたら皆(twitterのネタで)アルセウスフォンで遊んでないもん。
Ya-1:
そう、 あれは、なんであの時代にスマホがあるのか全く分かんなかったからあれだけ遊ばれてたわけで。
てんろー:
だから、ちゃんと(スマホが過去にある)理由があることに皆驚いてた。
もちきん:
自分のスマホだったからね。まあ、なんとも持ちにくいスマホに改造されちゃって……
・・・
Ya-1:
始まりの浜で拾われて、ギンガ団入団するまでの流れが異世界転生でよかった。
もちきん:
なろうの文脈でしたね。
まさか、ポケモンを三匹も!?
Ya-1:
何って、ポケモンに触っただけだが??
………で、それが他の人に何でできないかっていうと、ポケモンのことを知らなくて怖いから。
これ、もちてんやラジオを聞いてくれていた皆さん、ありがとうございました。
てんろー:
はい、おさらいでしたね。
怖いもの、恐ろしいものに対する……
…その、「知らないものは怖い」ということをちゃんとラジオでやったじゃないですか。
Ya-1:
それをゲームの一発目でやってくれたからね。
もちきん:
要するに、シントいせき(※1)の宇宙、創造シーン自体が怖いよねっていう話ね。
てんろー:
そうそう、あれが怖いねとか、あと、いぶんかのたてもの(※2)が怖いねとか、そういうのは全部、結局は「分からないから怖い」んだよね、みたいな話を前にした。
(※1)シントいせき
「ハートゴールド・ソウルシルバー」で行ける場所。アルセウスが伝説のポケモンを生み出すイベントで、実写の宇宙の画像などが映し出されるシーンがあった。(こちらの動画を参照)
(※2)いぶんかのたてもの
DPのヨスガシティの南西にある、入るとBGMが無くなる、教会をモチーフとしたと思われる施設。入って、中にいる人と話してもストーリー上のイベント等は起こらない。
この施設については、このラジオの後編(youtube)やてんろーのfusetterでも詳しく話しているので、そちらも見てください。
(※)過去のトークラジオもちてんやから抜粋(中略あり)
シントいせきについて(クリックで開く)
Ya-1:
(シント遺跡の)卵のイベントちゃんとみました?ディアパル生み出す時のイベント。
あれ、めっちゃ面白いんで。てんろー:
面白いだけだから。もちきん:
面白いだけなんだ。普通に(当時)ちょっと怖かったなあっていう。てんろー:
正解。
意味が無いから。(略)
突然別世界のものを見せられたら怖いよね、それ以外の意味はない。
そういうことでいいんです。畏怖とか恐怖を抱くっていうのは正しいので……だから、そういう意味でのイベント。
てんろー・Ya-1:
成功じゃないですか。Ya-1:
世界を創造するっていうことは意味わかんなくて怖いよねっていうのをちゃんとやっててえらいよね。てんろー:
アルセウスが世界を創造するってことは人間にも想像し得ないことだから。写真として投影するしかなくて怖い。
いぶんかのたてものについて(クリックで開く)
Ya-1:
当時、「いぶんかのたてもの」が怖かった人が多いの、良くないですか?
(中略)
あれを、過去に、実はあれ怖くないよ(編集注:ゲーム的な意味、価値、意義があるから。 “シンオウ地方のストーリーはその話をちゃんとしてるから”)っていう話をしたんだけど、今、アップデートしたらあれ、怖いよ。てんろー:
体験価値っていうほうに視点を向けると、あれは確かに怖い。Ya-1:
ゲーム体験っていうのは、自分がアクション起こしたら何か報酬がもらえるはずなんで、それが無い建物っていうのは非常に怖い。
てんろー:
でも、それを主軸に持ってきて、分からない物から分かるものにして、怖いとはなんなのかっていうところをやるのがLEGENDSアルセウスの縦軸だったから、良かったよね。
Ya-1:
うん、良かったね。「ポケモン自体が分からないから」っていうのはすごくいいよね。
てんろー:
うん。
Ya-1:
………っていう話を劇中でするから凄いんだよ、これ。
てんろー:
そうそうそう。
Ya-1:
「神話っていうのはそういうもんじゃない?」って話を後でするから。
てんろー:
それが、「あかいくさり」の話をセキさん/カイさんが聞いた時ぐらいの時にコギトさんがする話なんですけど、後述します。
Ya-1:
で、やっぱ、ゲーム始まって最初にするポケモンバトルがウォロなのはいいですね。
てんろー:
あー、そうなる?
Ya-1:
シロナ先祖システムだから、やっぱ。チャンピオンシロナの先祖であるものと最初にポケモンバトルするっていうのはオタク仕草だなと思った。
てんろー:
トゲピーだしね。
Ya-1:
凄くオタク。初手ミカルゲじゃなくて本当に良かったよ。オタクが泣いちゃう。
てんろー:
初手ミカルゲだったんだけどな。
(笑)
てんろー:
あれは泣くというか笑っちゃったんだけど…後述します。
・・・
もちきん:
なんとなくスクショを見直してるんですけれど、15歳で始まるっていうのがおもしろかったですね。
てんろー:
まあ、ぶっちゃけ十歳って明言してるのはサトシだけだから。
Ya-1:
…まあ対象年齢が15歳ぐらいのイメージあるよね、このゲーム。
てんろー:
うん。
セキとカイ~時代の変化での主人公の立ち位置、「宇」と「宙」
てんろー:
で、次は?
セキさんカイさんが時間と空間の話をするところ?
Ya-1:
そう、めちゃくちゃいいよね。めちゃくちゃ時と空間を強調して喋るやつら。
(笑)
もちきん:
あのラップバトル、本当に面白かったんだよ。
てんろー:
あれ凄いよね。そこまでする、みたいな。
Ya-1:
いやあ、時間と空間で喧嘩するの凄いよな。
てんろー:
これが後に宇宙の話につながるのは本当にすごい。これは後述します。
後述できるかな?
Ya-1:
分かんない。一時間半でラジオを終わらせないといけないから今回。
てんろー:
でも、セキとかカイが、喧嘩はしてるけど、対立してるわけじゃないのが良かったな。
Ya-1:
昔はコンゴウ団とシンジュ団が争ってたっていう歴史があったけど、今はちょっと小競り合いというか…何ていうんだろうな。仲いいよね。あの二人は。
てんろー:
喧嘩するほど仲が良い、じゃないけどさ、「まあ、そんなこと言ってられないよなー」みたいな時代の変化がなんとなくあるんだな、っていうのが分かるのがいい。
結局、主人公が時代の変化をもたらすゲームだから、そこの世界の(時代の)流れもそんな感じだった、時代の転換点なんだっていうのがあれでよく分かったのがいいなって。
結局ギンガ団っていう外来者が来て、っていうのがそもそもあるわけじゃん。下地として。
Ya-1:
うん。
てんろー:
それに対して現地の民がどういう扱いをしてたかとか、現地はそもそもどういう感じの風潮だったのかっていうのが、セキとカイのあの感じでよくわかったなって思った。
Ya-1:
主人公が全然喋んないキャラだけど、すごく中心になって時代が変わっていってるっていうのが表現されているのが面白いところですね。
ソードシールドも結構そうだったけど、喋んないなりにキャラを立てられてるっていうのが面白いところですね。
てんろー:
要はさ、(ゲーム中で求められることとして)「行動で示す」っていうのがあるじゃん。
Ya-1:
ある。
てんろー:
あれが結局、「喋らなくても行動で」っていうのがゲームの展開とよく合ってるんだよね。
(クレベース討伐前の台詞)
Ya-1:
行動するのは、やっぱりプレイヤー自身だからね。
てんろー:
そうそう。
行動すれば信頼が得られるから話が進んで行くっていうのは………
Ya-1:
それを、ポケモン図鑑埋めとリンクしているのは、やっぱりゲームポケモンのゲーム性として非常に合ってるよね。
てんろー:
そもそもそこがよかったよね。そもそも、これまでは図鑑を埋めるのってサブタスクみたいな感じでさあ、メインじゃなかったじゃん。
Ya-1:
「チャンピオンになりたい」っていうのがあるからね。どうしても、プレイヤー側が。
てんろー:
プレイヤーがね。
そうじゃなくて、ゲームの最終的な目標はそれしかないよっていう風にしたのが良かった。うん。
てんろー:
で、ここら辺でもう「シンオウさま」の話は出てますね。
シンオウさまは時を司るものだっていうのと、空間を司るものだっていう対立があるんだけど、そもそもシンオウさまを崇めているところから始まるのが上手く考えたなって思う。
ね、ダイヤモンドパールのオタクの皆さん。
Ya-1:
このゲーム、ダイヤモンドパールのオタクの皆さん向けに作られてるから、大丈夫かなって思うんですよね。
てんろー:
そうなんですよね。本当にダイパオタクじゃないと興奮できないんじゃないかっていうところがいっぱいあったから、大丈夫かなってずっと思ってる。
Ya-1:
まあ神話的に言うなら、神話の解釈によって神様が違うっていうのは現実でもよくあることなんですけど……
てんろー:
なんか、そっちに持って行ったのがよかったのね。対抗神話とかじゃなくて。……多分、これが対抗神話(の話)だったら、もっと面倒くさい気がするんだよね。
Ya-1:
対抗神話もあるからね。シンオウには。
てんろー:
(対抗神話が題材だと)センシティブな話になりそうなんだけど、同じ宗教の中で派閥が分かれている派閥戦争っていうことにしたほうが確かにスムーズにはいくよね。
Ya-1:
時を司るシンオウさまなのか、空間を司るシンオウさまなのか。
てんろー:
結局どっちも、宇宙を作ったっていうところが共通してるの面白いですよね。やっぱり。
Ya-1:
面白い。
てんろー:
「宇宙の始まり=世界の始まり」っていうのが、ここでもちゃんとシンオウ哲学としてあるのが良い。
Ya-1:
まあ、「宇」と「宙」だからね、っていう話だね。ちゃんと。
……なんか、作中で出てくるんだよね。この話。
てんろー:
あれさあ、凄くない?
Ya-1:
凄すぎ。
てんろー:
あれはね、すごいよね。
Ya-1:
やっぱ、「宇宙」っていう言葉の意味が、広がりであることと時間であること、っていうことの両方を意味する「宇」と「宙」。「天地四方」「古往今来」ですよね。
てんろー:
うん。
Ya-1:
……っていう言葉が有るから、「宇宙を作った」っていう話になると、やっぱり「宇」も「宙」も、時間も空間もどちらも作ったっていう話になるはずなんだけど、そこで解釈によって時間を作ったのか空間を作ったのかっていうのが分かれている、っていうのが、シンオウさま信仰ですね。
………全部説明したよね、これ、作中で。
てんろー:
した。
Ya-1:
(笑)
もはや、もちてんやラジオの意味はない。だって作中でしたから。
てんろー:
うん。これ解説だよね。
バサギリとの対峙~失われた古代の英雄の歴史、プレート集め
てんろー:
で、このあとバサギリの様子を見に行って欲しいって感じですよね。
信頼を得る為にやるっていうのが、すごい自然でよかったなって思う。
これが結局さ、凄い先の話になるけどさ。結局、信頼を一番得たかったのがデンボクさんっていうのがすごい良い落としどころだなあって思うんだよね。
信頼が欲しかった、信頼したかったのがデンボクさんなのは納得いくなーって思ってたから、最後の方の展開も、まあそりゃデンボクさんはそうなるよなって分かる。
それで、「バサギリやアヤシシの先祖はシンオウさまから力を授かり、ポケモンや人を守ったとされている」、と。
Ya-1:
英雄とともに、ですね。
てんろー:
これすごい良かったね。「何でそのポケモンが残ってないんだ」っていうのに対して暗に示してる感じがね。
Ya-1:
もったいないよな。凄くいいポケモンたちなのに…
てんろー:
凄くいいポケモン達なのに、血が無くなってしまったっていうね。
Ya-1:
血族だからね。やっぱり。
てんろー:
結局、最後に神殿が壊されるシーンで全部壊れていくのがさ、本当にそれのメタファーじゃん、完全に。
Ya-1:
うーん…やっぱ、歴史って残っているものもあるけど、残ってないものもあって、その残ってないものの部分をちゃんと見せられたっていうのは……
てんろー:
奇麗に像を全部破壊するの、すごく悲しかった。それは消えるかあ、っていう……
Ya-1:
むしろ、その継承された部分じゃなくて、継承されなかった部分も我々が見れるっていうのが過去編をやった意味としてあるかなと思いますね。
だって、過去編をやるにあたって現代に伝わっているものだけを見ても、ダイヤモンドパールをやるのと全く同じ話になってしまうわけじゃないですか。
先祖シリーズもそうだけど、それこそディアルガの伝説とかパルキアの伝説とか、残ったものはそのままだったから、ほとんど。
てんろー:
うん。
Ya-1:
そこに、10匹の英雄っていう別のエッセンスを足して、残ってないけど、こういう話もあったんですよって言われたから良かった。英雄がすごかった。
てんろー:
…結局、英雄っていう別の過去編が入ってきたの、凄くない?
Ya-1:
凄いし、正体があれなのもすごい。
てんろー:
うん、あれね。あれ、なんなんだろうなあ。
Ya-1:
これ、続編やる気まんまんだなと思っちゃった。
てんろー:
続編のあれだよね。いや、何も明言されてないけどさ。
Ya-1:
これは続編をやるための設定なんだろうなあ………
てんろー:
結局、古代の英雄が何をやったかよくわかんないけど、なんかその血筋が残ってて、それが現代(LEGENDSアルセウスの時代)まで残ってるっていう形自体は、ダイヤモンドパールでシンオウ神話があったことと同じなんですよ。
ダイヤモンドパールが「”シンオウ神話”っていう過去の話で世界が作られているんだよ」っていうのをやるのと同じ構造で、「昔こういうのがあったから今あるんだよ」っていうのをLEGENDSアルセウスでもやったっていうのが……
結局、シンオウ神話を中心としてゲームを作るうえではそれが重要だったので、それをやったまでの話であって、結局構造自体は変わってないから。
シンオウ神話の過去がどうとか、シンオウ神話の真実とかは触れなくても、結局、シンオウ神話の解像度(※)がそのまま上がる、情報量は増えないっていうトリックですよね。
(※)解像度
ディスプレーの表示やプリンターの印刷において、表示できる画像の鮮明度。
……ではなく、そこから転じて一部のオタクによって比喩的に用いられる言葉。
過去のてんろーは「よくできてるさ」と説明した。
Ya-1:
シンオウ神話の情報量、全く増えてないからね。
結局ディアルガは時間を操らないし、パルキアは空間を操らないし。
てんろー:
一応、プレートの文章が増えるとか………まあ、プレートの文章が増えた分、書いた人が誰か分かっちゃったからさあ。まあ……
Ya-1:
英雄なあ……アルセウスに立ち向かった人が昔いるんですけど、うん、なんかね、太陽みたいな人なんだよ。
てんろー:
(笑)太陽ね。
…あれ、どうなんだろう?今作、やたらイッシュ要素多いのはさ、本当になんかね…どうなんだろう。
Ya-1:
イッシュ神話は、神話のようでいて神話ではないからな。どうなんだろう?あれはなんか、アーサー王伝説みたいな感じに近いからね。
てんろー:
建国神話と神話はちょっと違うからね。
Ya-1:
(信仰対象が)「神」じゃないもんね。「国を作った偉い人」だから、そこにヒスイからやって来た人がどう絡むのかっていうのはすごい面白いと思うけど。
ヒスイの英雄って結局、イッシュ神話というか、イッシュ建国要素とは関係無いじゃん。だから、そこが絡むのはどうなんだろうね。
てんろー:
分かんない。まあ、そこについて話しているとマジで答えのないものを延々と話しちゃうので、次行きましょう。
てんろー:
で、アヤシシのライドができるようになって、ここでプレートが渡されるっていうのがびっくりしましたね。
Ya-1:
プレートを集める話なんだなって思った。
てんろー:
凄い綺麗だったね、これは。
Ya-1:
アルセウスの話をするにあたって、アルセウスを象徴するアイテムといえばプレートだから、「アルセウスのストーリーとして一本組むならプレートを集める話にしよう」っていうのはいいよね。
てんろー:
いい。ちゃんと文章を全部追加したのも偉い。やっぱり。
あれ、8枚しか文章(が書いてるプレート)無かったからね。
もちきん:
そんなしか無かったの?
てんろー:
DPでは拾ったプレートしか読めなくて、それ以外の方法で入手するやつは読めなかったから。それに、読む順番が決まってるから、どのプレートにどの文が書かれてるとか決まってる訳じゃなかったんだよ。(※プレイヤーが拾った順番に文を読む仕様だった。)
でも、それはどう考えても不自然だったので、順番が固定化されたりしたのは良かった。
で、バサギリ倒して。
キングからもライドポケモンからもプレートがもらえるのが良かった。なんとなく、”同じ”って分かるじゃん。
で、プレート集めはウォロが先導するのが良いな。
Ya-1:
あれ、先導してたんだね。後から思い返してみれば先導してたなあって思う。
てんろー:
(台詞を読み上げる)
Ya-1:
(笑)
何こいつ?
てんろー:
何こいつ、マジで?
Ya-1:
本当にシロナさんみたいな人だよね。この辺めっちゃシロナさんみたいな人だからすごくない?
てんろー:
なんかね、シロナみたいな人だなで済ませられるんだよね。こいつ、最初からめっちゃ怪しいんだけど、まあ、ポジションがシロナならしょうがねえなって思う。
Ya-1:
そうそうそう。
てんろー:
シロナさんってこういう人だから。
Ya-1:
「なんか知らんけどあそこすごい歴史あるらしいよ、行ってみて、じゃあ」って帰るから。
もちきん:
やってることシロナさんなんだよね、本当に。
てんろー:
だから、シロナさんだなって思って、怪しすぎるのにスルーしちゃうのがウォロの面白いところ。
Ya-1:
面白い。まあ、シロナの先祖ならしゃあないか。
もちきん:
歴史オタクなだけかもしれん。
Ya-1:
マジで歴史オタクなんだろうな…歴史オタクなのは本当だからね。
てんろー:
それは、過ぎた情念も過ぎるとああなる、と言ってますからね。
Ya-1:
やばいよ、あれ。
紅蓮の湿地~ズイの遺跡と共存、つながり
てんろー:
で、次(の目的地)が、ドレディア、峠クイーン。
Ya-1:
なんだよ峠クイーンって。もうイニシャルDに出てくるキャラだよね、完全に。
てんろー:
ここでズイの遺跡が登場します。これはビックリしたね。
もちきん:
良かったね、これ。
てんろー:
「あるじゃん、ちゃんと」っていう。
Ya-1:
まあ、ベタだよね、やることは。
てんろー:
ベタだけど、でも、拾ってくれてよかったじゃん。
ズイの遺跡とかキッサキ神殿は過去にもあるよね、みたいな推測はちゃんとあったけど、それを知ってて拾ってきてくれて良かった。
もちきん:
良かったね。例の文章もね。
Ya-1:
あれの使い方はまあ、いろんなメディアで……例えば、アニメだったらサトシとシンジの話でやったじゃないですか。
てんろー:
あれをアニメでシロナさんが言うの、めっちゃ面白い。
(笑)
てんろー:
やっぱり、「すべてのいのちは べつのいのちと であい なにかをうみだす」っていう文章がちゃんと生かされるシナリオ作りだったから良かったです。
これをしっかりやるのが、もう一個の縦軸だったなって思うよね。
Ya-1:
まあ、結局そうですね。出会うことというか、つながり?
これは、あらゆる創作物でもう擦られ倒されたテーマだけど、まあ、やったらやっぱりいいよ。みんなやったらいい。
王道は面白いからみんな繰り返すのであって。
・・・
てんろー:
そしてここでガチグマが出てきます。
Ya-1:
ガチグマも良いよね、なんか。
てんろー:
モチーフも良いし、これが(発売前に)隠されてたのもちゃんと良い。
Ya-1:
ダウジングマシンなのも良いよね。
てんろー:
いつもあの速度で走ってくれればいいのに。
・・・
てんろー:
えっと、コンゴウ集落に着きました。
明らかになるわけですね。あの英雄の姿と、なぜか先祖になっているマツブサの顔が。
Ya-1:
それはいらないだろう。
もちきん:
対立してるから、じゃあ対立の先祖って……
てんろー:
そうはならんやろ。
(中略)
てんろー:
で、ここでも、時間の信仰がどういう信仰なのかっていうのが出てるんですけど、面白いね。
Ya-1:
時間信仰の神話って面白いよね。
てんろー:
時間を大事にするってそういうことなの?みたいな。
終盤に、カイがセキに対して、「それ結局お前がせっかちなだけだろ」って言うのすごい好き。
もちきん:
いいよね、あれ好きだった。
Ya-1:
難しいよね。時間を信仰する神話…
時間を信仰する神話って言ったら、ギリシャ哲学のアイオーンかな?あの辺くらいかなあ。結構珍しいと思う。
時間という概念がそもそもあれだからね。
うん。割と普遍的というか。面白い信仰だなって思う。
でも、もっと面白いのは空間。
てんろー:
で、ドレディア戦があって……これもなんか、びっくりしたね。「あ、ちゃんとヒスイのすがただ!」って。
もちきん:
うん。話聞いた時は、いつも通りのドレディアちゃん出てくるのかなって思って、「ここでもう新ポケモンなくなるのか、惜しいなー」って思ってたら、ちゃんとヒスイの姿で出てきたので…
てんろー:
あれでなんとなく察するよね。全部新ポケモンなんだろうなって。
もちきん:
これすごい気持ちよかったですね。
で、終わって、なんだかんだデンボクさんと話をするシーンがあるんですけど、まあ、ここで若干、もうこの人怪しいなという……
Ya-1:
怪しくはなくない?
てんろー:
だってあれは悪意があった訳じゃないからね。
もちきん:
まあそれはそう。それはそうなんだけど。
てんろー:
まあ、しょうがねーよって俺は思ってて、あれ。
結構、タイムラインでもあの流れは賛否あったけど、俺は、「まあそうなるわなぁ」って感じだったな。「そりゃそう思うわ」って感じだった。
もちきん:
まあ、なんかこの話の流れならそうなるよね。
てんろー:
これは後述するとして。
もちきん:
あの……怪しくなるっていうか、
「共に暮らすにせよ、そうでないにせよ、ポケモンのことは詳しく知っておかねばならない。このデンボク団長としてコトブキムラの皆を守るためであれば、時として果断な処置を下す。」
こういうスタンスですよっていう説明がもうなされたので、まあ、いつか互い違いになる時が来るんだなみたいな覚悟はもうこの時できたよねっていう話です。はい。
群青の海岸~人の力を示した英雄たち、”神鳴り”
てんろー:
で、ちょっと駆け足で行きます。
第三エリア(群青の海岸)で、ガーディの話ですね。
これは単純にシナリオが良かったですね。
もちきん:
ありがとうございます。ありがとうございます。
Ya-1:
ほのおポケモンが好きな人はね、良かったですね。
もちきん:
推しなので、まじで良かったです。
てんろー:
ウインディの話は本当に良かったね、うん。
「雷は神鳴りと申しますので」ていう話してて、すごい良かった。
Ya-1:
そこまで言うのかあ。っていうね。もちてんや概念だよね。これ。
てんろー:
これ、もちてんやラジオでやるはずの話なんだよな。「”雷”って、”神が鳴る”だからシンオウさまの話じゃない?」って、もちてんやラジオでやることなんだよ。
Ya-1:
そう。(ゲームで)やっちゃったからなあ、もう。
てんろー:
でも確かに、シンオウさまがお怒りじゃないかって不安になるみたいな話の流れで、雷がどうのこうのってなるのは……
Ya-1:
まあ、神話的にはよくあるよね。雷の神様っていうのは本当によくいる。
例えば、北欧神話でもトールなんか非常に強い神様ですし、ゼウスなんか主神ですし、雷って本当に自然災害の最も恐ろしいものとして各地の神話に残ってるものなんで、「神が鳴る」って書いて「神鳴り」っていうのをしっかりやるのが、本当に怖い、このゲーム。
(笑)
てんろー:
で、ここでウォロの説明が入ってますよ。こいつ、ちょくちょく説明に入ってくれるな、本当。
Ya-1:
うん。可愛いよね、ウォロ。
てんろー:
「古代の英雄に従ったとされる10匹のポケモン達は、シンオウさまから力を得たと言われているもの。なぜ古代の英雄と共にシンオウ様に挑んだのか、すべてのプレートが集まれば謎は解けるのでしょうか?」
Ya-1:
解けましたよね。これ。
てんろー:
プレートではなくない?ポエムには書いてあった。
Ya-1:
結局のところ、人の力を示すための戦いっていうか。
だから、それが「ポケモンつかい」の始まりなのかなあと思うんだけど。
てんろー:
「人の力を示す」っていうのはさあ、その、(キング戦などの度に)毎回言われるじゃん。あれよかったね。
Ya-1:
やっぱり、ポケモンっていうのは「強大で怖い力を持った生き物」っていうのは今回特に示されているから、それに人間がどう立ち向かえるかっていうところで、「ポケモンを使役して一緒に戦う」っていうところ、「ポケモンを使う力」っていうのを示すために十匹のポケモンを従えてシンオウさまに挑んだ。
………っていうのがしっかりストーリーラインとしてあるので、これは良かった。
「ポケモンつかい」ですよね。
てんろー:
あ、「ポケモンつかい」っていうのはウォロの二つ名…というか、肩書です。
・・・
てんろー:
それで、ウインディを倒した後辺りで「海の伝説」の話が受注できますね。
この話今するか。
Ya-1:
良かったけどね。これ。俺は好き。
てんろー:
俺も好き。
俺は好きだけど、怒られても怒られてもしょうがないよね。
もちきん:
連動要素じゃないのに、別ゲームのデータを要求されてるっていう……
てんろー:
データじゃないからなあ、別に。要は、「どうやるか(どう攻略するか)はみんなで探してね」っていうのと同じなんだけど……
Ya-1:
それが嫌われるのはわかるんだけど、ポケモンのやりたいことって結局それだし、今回のテーマってそこだから、うん。
てんろー:
これはまあ、しょうがないよね。俺は好き。
Ya-1:
俺はすごい好きだから、怒られながらもやり続けてほしい。
これはもう、今回の進化条件もそうだけど、分かりにくいのは怒られながらもやってほしい。ずっと。それはもう、ちゃんと怒られて欲しい。
だって皆、怒られながらもちゃんとほかの人に聞いてやってるわけだから、それなんよ。結局。それでいいと思うよ。
てんろー:
それでいいよね。
これはすごく良かったです。
天冠の山麓~「ポケモントレーナー」「バトル」を伝えたノボリの役割
てんろー:
で、次が洞窟ですね。問題の。
問題のツバキが出てくる。
Ya-1:
いや、ツバキ、本当に一目見ただけで分かったもん。こいつ、俺、めちゃくちゃ嫌いだからめちゃくちゃ好きだな、と。
てんろー:
俺もYa-1好きそうだなって思ってた。
Ya-1:
こういう奴はいいよ。やっぱり。
(中略)
てんろー:
で、ノボリさんが出てきます。これもびっくりしたね。
めっちゃそれっぽい先祖出てきたと思ったら本人だった。
Ya-1:
これについては、てんろーさんがちゃんと喋ってくれると思います。
てんろー:
はい。
要はノボリって、バトルの話をするっていうキャラとして出てくるじゃん。
「ポケモンバトルは良いもんですよ」っていうことを話すキャラとして。バトルサブウェイのサブウェイマスターだからね。
それをさせるために、主人公と同じように異世界転移させる人選としてノボリが選ばれたわけなんだけど…
そういうことを考えると、結構ノボリ以外のチョイスはないなって俺は思っていて。
親近者がいてというか、仲いい人物がいて、それとなくその関係性を示せることで、なんとなく切なさとかを出しつつ、戦闘を第一に考えるトレーナーであるということ、その辺の要素が結構満たされるのはノボリぐらいしかいないよなって俺は思った。
あとそう、(元々の)設定の無さだよね。設定がちょうどいい感じになくて、ちょうどいい感じに設定があるのが丁度良かった。
クロツグとかだと、設定ありすぎるんだよ。息子、どうすんだよっていうのとかあるけど、ノボリはあんまり無いから、その辺好きに設定を無から生やせていじれるっていうのは好き。
もちきん:
そうですね。これはまあ、サンムーンで言うと、リラちゃんみたいな枠だけれど、それは他の人間では勤まらない部分だし、あの、こいつがヒスイに幽閉されたことによって「え、じゃあクダリは?」みたいな気持ちにさせるのがいい。
てんろー:
まあ、それが嫌いな人もいるかもしれないけど、俺は好きだよ。
これさあ、(普段のラジオで話してる)デュエルマスターズではいっつもやってることだから。急に設定が入ってくるっていうのは怒られる部分だから。
で、ノボリと一緒に山登りをするわけよ。
「おぼろげながらパートナーが居た記憶があるのです」っていうの、好き。
あと、再戦した後に「ブラボー!スーパーブラボー!」言ってくれるんだけど、「なぜか覚えてるけど言うと勇気が力が湧いてくる言葉」とか言ってて、まあ、よくあるやつだけど、よくあるやつでもやってくれたから良かった。
・・・
てんろー:
で、ここでオオニューラが登場します。あれはなんか、なんとなく見た目を想像しながらできるのが良い。
Ya-1:
あれよかったな。原種ニューラのでかいやつを想像しながら行ったらさあ、知らんニューラのでかいやつがいる。
てんろー:
まんまとやられたなあ、これ。
Ya-1:
ねえ、良かった。
・・・
てんろー:
ここでカンナギ寺院跡がある。ディアルガとパルキアの像がある所。
Ya-1:
これもなくなっちゃったんだよね、なんかね。
てんろー:
なんだろうね、悲しい。
Ya-1:
現代には残っておりません。
てんろー:
……で、壊れてる像がここ(少し離れた場所)にあるんだけど…
ここで気づかれたかったなあーーー。
Ya-1:
気づきたかったなあ。
てんろー:
気づかなかったなあ、これ。「足、ギラティナじゃね?」って言いたかった。
Ya-1:
いや、ちょっとね、離れているところにあったのが悪いね、あれはね。
てんろー:
ちょっとなあ。
Ya-1:
(カンナギ寺院跡が無くなったの)隕石説もあるよね。
てんろー:
あるよね。トバリが、隕石の跡にできた街っていう設定がBDSPで追加されてて………(※)
BDSPで追加された設定って本当に少ないから、これに何か意味あるんだろうなって感じなんだけど、それが何なのかは分からない。
dlcきたら面白いですね。隕石が降ってくるdlc。
(※)
ゲームコーナーのコインケースに言及していたNPCの台詞が変更された。
(笑)
てんろー:
で、ここでマルマインとの戦闘があって、その後にノボリが言うわけですよ。
「私が記憶を失う前にいたであろう世界の話です。ほとんどの人がポケモンを捕まえ、仲良く支えあって生きています。中でもポケモントレーナーと呼ばれるものは、己とポケモンを鍛え、高みを目指し、ひたすらポケモン勝負を繰り返していました。そうすることで、共に戦うポケモン、相対するするトレーナーとそのポケモン、全てについて分かりあっていたのです。」
「ポケモンと人が力を合わせて道を切り開く。
ポケモンだけが強い、ポケモンを必要以上に恐れる。それでは時代は変わりません。」
と。
これを言えるのは、この人のポジションしかないよ。
悲しんではいけない 怒ってはならない
あらゆるものを友とせよ
悲しんではいけない 怒ってはならない
シンオウさまが悲しむ 時が止まる だ……
とセキも言ってますけど、この辺言語化ですよね。
Ya-1:
すごいちゃんと言ってる。
セキはすごかったなあ。悪いところが一個も無いキャラだからさ。
てんろー:
それに対して、カイは結構主人公に近い感じで…
そこら辺は、チェレンとベルみたいな感じで良かったね。
・・・
…part2に続く!
part2は、
・純白の凍土~「プレイヤーの」意思・気持ちの大切さ
・異変~RGBの観測、「世界をつなぐ」あかいくさり
・湖の試練~ウォロとコギト、心と神話
・テンガン山の頂で~「オリジン」は「起源」か「本来」か
・再びテンガン山の頂で~シロナとアカギ、そしてウォロ
などのテーマでお届けしています。
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この記事の元となったラジオはこちらから聞けます。>Youtubeで視聴する
てんろー・Ya-1がfusetterに初見プレイ時の感想などを書いたもののまとめです。
過去の「もちてんやラジオ」でシンオウ神話について語った回の書き起こしです。
(こちらからも これまでの書き起こし記事の一覧が見れます。)
毎週デュエル・マスターズやポケモンについて語っている「トークラジオもちてんや」の過去アーカイブの一覧です。
初期のものはこちらから。
この記事の文字起こしは、主にtextaを使って行われています。