2024/04/05
OBSの映像をdiscordで流す方法について簡単な方法があったので追記
私が入っている、とあるスマホゲームのdiscordサーバーでは、エンドコンテンツをプレイする様子をボイスチャンネルで配信するという文化があり、毎日、人によっては深夜3時まで配信が行われて賑わっています。
その際、多くの人が「discordのサブアカウントを作ってスマホからライブ配信、PCから通話を行う」という方法を利用しているのですが、PCソフトを利用した方法も結構メリットがあると思っています。具体的には、次のようなメリットがあります。
・スマホとPCの両方から同じwifiを通してdiscordの通話に接続すると、通信が混雑する可能性があるが、PCのみから接続するためその心配が少ない
・discordと異なり、映像出力に関わる多くの処理がPC上で行われるため、スマホへの負荷が軽い
・一回設定すれば、スマホでdiscordのアカウントを切り替えるより簡単(OBSを使わない場合)
・ヘッドホンやイヤホンをつけて通話をしたいとき、PCから音を出せるためPCに繋いだヘッドホンからスマホの音を出せる
(※特にノートパソコンの場合は、通話相手の声をスピーカーから出すとハウリングしたり、ノイズフィルターが正常に働かない場合があります)
なお、タイトルに「discordで」と書きましたが、youtubeなどで配信する際もdiscord通話をしながらyoutube配信をすると通信が混雑することがあるため、それを回避できます。
しかし、その方法を検索しても、検索上位には怪しいソフトの宣伝しか出てこないので記事を書こうと思います。
一応、短所としてはスマホのUSBデバッグ機能を使用します。怪しいものではありませんが、一部のアプリやゲームには使用できない可能性があります。(USBデバッグを使用しながら起動できないアプリがあります。)
(自分が遊んでいるゲームでは大丈夫でした)
この記事では、主に2つの方法を紹介します。
・スマホゲームの音声と映像のみを配信する(難易度:NORMAL)
・スマホゲームの音声と映像をOBSを経由して配信する(配信に背景などを追加する)(難易度:VERY HARD)
なお、今回紹介する方法は個人的には安全性に問題は無いと考えていますが、そうはいっても発生した損害に対して一切の責任を負いませんのでご注意ください。
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共通の準備
※このページではWindows11について扱います。
使用するソフトはmac版もあるので多分頑張ればできると思いますが、やり方が違う可能性があります。
必要なもの
・android11(またはそれ相当)以上のandroidスマホ
・PCとスマホを同期できるUSBケーブル
(一応ワイヤレス接続もできますが、あまりやる意味が無いので省略)
scrcpyのインストール
PCに、ミラーリングソフトであるscrcpyをインストールします。
このページの「scrcpy-win64-v2.1.1.zip」をクリックして、ダウンロードしたフォルダを解凍して適当な場所に置いてください。
そうしたら、解凍したフォルダの中の「scrcpy.exe」を右クリックし、(windows11の場合は「その他のオプションを確認」を押し、)「ショートカットの作成」を押します。
そして、できたショートカットをデスクトップに移動させます。
次に、scrcpyの設定を行います。
デフォルトの設定では無駄に高画質で、必要以上に負荷があるので(まあ高スペックなスマホやPCならあまり問題ありませんが)一応設定をします。
まず、デスクトップに移動させたショートカットを右クリックしてください。
次に、「プロパティ」を押します。
すると「リンク先」の欄に「~scrcpy.exe」と書かれていると思うので(下の画像)、それを消さずに、その後に半角スペースを入れて、その後に続けて次のコマンドをコピペしてください。(※RPGゲームなどの場合の設定です)
そして「OK」を押します。
--stay-awake --max-fps=30 --video-bit-rate=6M
「--stay-awake」では、scrcpyを使用中のみスマホが自動で消灯しないようにします。
「--max-fps=30」では、最大フレームレートを30fpsに指定しています。よほど高度なプレイヤーでない限りRPG系ではこれで十分でしょう。
「--video-bit-rate=6M」では、映像ビットレートを6Mbpsに指定しています。
デフォルトでは8Mbpsなのですが、Twitchで配信するときのビットレートの最大値は6Mbpsです。discordはそれより高いビットレートに対応している可能性はありますが、そんなに高い画質が必要なことはほとんど無いでしょう。
(スマホが重い場合は4Mbpsくらいでも十分でしょう)
その他、末尾にコマンドを付けることで色々できるのですが、ここでは割愛します。
音ゲーをやる人は以下の記事を参考にしてください。
scrcpyを使ってAndroid端末の画面録画、LIVE配信をするっ!【低遅延】【高画質】
参考:その他設定できる主な項目
音声を(PCではなく)スマホから出す、音声のみの出力、画面を録画する、キャプチャ画面の解像度、音声ビットレート、全画面表示/ウィンドウ表示で出力する、接続中のみ画面をタップした位置を表示する、接続中のみPCのスクリーンセーバーを無効にする、スマホをPCから操作可能にする/不可にする(※)
(※)この機能を利用してスマホを操作した場合、スマホゲームの利用規約に違反する場合があります。
スマホを接続する
次に、スマホの設定をします。
まずスマホの開発者向けオプションを有効にします。
公式の隠し機能なので普通に使う分に問題があるものではないですが、間違って余計な設定を変更すると場合によっては取り返しがつかないようなので、そこは注意しましょう。
その方法は以下を見てください。
有効化したら、スマホの設定を検索するところから「USBデバッグ」を検索し、それを有効にしてください。
それができたら、スマホをUSBケーブルでPCと接続し、PCで、先ほどのscrcpyのショートカットをダブルクリックします。
これでスマホの画面と音声がPCに出力されれば成功です。
あとはそのウィンドウをdiscordで共有してください。
OBSの画面をdiscordに共有する
2024/04/05簡単な方法が見つかったので更新しました。
参考サイト
(youtubeで配信する場合は、単にscrcpyの画面をアプリケーション音声キャプチャとゲームキャプチャで出力するだけです)
なお、OBSの使い方の説明はしないので、「新・VIPで初心者がゲーム実況するには」のサイトを見てください。
まずは先ほどの手順でscrcpyを起動します。そして、OBSを起動します。
そして、VB audio virtual cableをインストールしてください。
(インストール方法↓)
なお、これをインストールするとwindowsの音声の出力・入力先がVB Cableになってしまうことがあるので、その場合は先ほどの「音量ミキサー」の一番上の「システム」の「出力デバイス」と「入力デバイス」をいつものスピーカーとマイクに戻してください。
次に、OBSの「アプリケーション音声キャプチャ」を利用してscrcpyのウィンドウの音声を取り込みます。
そして、OBSの「オーディオの詳細プロパティ」(「音声ミキサー」の欄の左下の2つの歯車)から、先ほどの「アプリケーション音声キャプチャ」の音声を「モニターのみ」にします。
この時点では、スマホの音声が二重にPCから聞こえてしまうため、「設定」→「音声」で「モニタリングデバイス」を「cable input」にします。
最後に、この状態で、OBSのプレビューの左右にある黒い部分を右クリックします。
そして、「全画面プロジェクター(プレビュー)」を選択して、それをdiscordで共有すれば終わりです。
(「全画面プロジェクター(ソース)」ではありません。)
この方法では、自分がスマホの音量を小さくすると見ている人も小さくなってしまうので音量バランスを調整するにはwindowsの音量ミキサーなどでやってください。
これで全ての説明は終わりです。皆さんがよりよいdiscordライフを送れることを願います。