2023年3月24日、アニメ「ポケットモンスター」(2019~)(新無印)が最終回を迎え、そして、ポケモンのアニメの歴史における、非常に、非常に大きな節目が生まれました。
この記事では、前半では、最終回および新無印終盤の回の感想を書き、後半では、今までの新無印の放送で好きだった回の振り返りを行いたいと思います。
とはいっても、自分は新無印のうち3/5くらいの回しか見てないので、あくまで個人的な振り返りにはなりますが……(twitterで話題になった回とかはそこそこ見たつもりではある)
なお、内容は大体一度twitterに書いたものの抜粋が中心です。
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終盤の回の感想
最終話(虹とポケモンマスター!)
・内容としては、本当に全然最終回という感じが少ない感じの最終回で、来週も何事もなく続いていきそうな回でした。
アニメとしては1つの終わり、ではあるけれど、それすらほとんど感じさせない、というのは、最終章とか新無印全体でしっかり「終わり」をやったコンテンツにしかできない事かもね…
・サトシの物語はこれからも普通に何事もなく続いていく、ポケモンマスターへの旅は続いていく、というのがとても伝わる回でした。
(まだ新無印の終盤のほうの回を見ていなかったのもあり、この時は本当に終わった感じがしなさすぎてびっくりしました。)
(この後、終盤の回を見た後の感想)
・12話アニメとか、その他大抵の媒体だとどうしても、最後の短い時間で今までの話全部を振り返って統括して終わるから、どうしてもしんみりした感じが残るけど、サトシの冒険を映すアニメが、ゴウ編の最終話、めざポケ編、青い空、なんなら新無印全部で振り返って統括されたのは、本当に素敵だと思います
・『サトシの今までの冒険は今までの色々なもので十分振り返ったから、本当の最終回はいつものようにサトシがまた旅を続けるだけだ!』ができるコンテンツ、なんて贅沢なんだ…………………………
追ってた人、幸せだな……
120話(コハルとイーブイ!可能性は無限大!)
・コハルの家、リビングにお母さんのペンタブ置いてあるの好き
・住宅街がめちゃくちゃリアルなの未だにびっくりするな(ここら辺次シリーズではどうなるんだろ)
・サクラギ博士幼少期のポケモン図鑑が「本」なの良すぎる………
・今までのイーブイを題材にした回で、ただ単に、あえてイーブイのままでいることを選ぶ、というものは結構あったと思うけど、それらよりもかなりしっかりした過程を描いた回だったと思う。
・「イーブイがどの姿でいるかのパターンは進化系8通りと『そのまま』の1通りだけど、進化を選ぶポケモンや人の人生は無限大」というところまでアニポケで辿り着いたの、これは新無印力(ぢから)が無ければできなかった事だと思います
素晴らしい
・twitterではこの回が放送される前に、新作に合わせた新しいイーブイの進化系の登場や、単にイーブイでいるままを選択することを期待する声が多く見られましたが、そのような従来のポケモンの感じでは、このメッセージ性は伝えられなかったと思います。
進化の道の数自体は決まってるけれど、それでもポケモンの数だけ進化の形があるんだというのがコハル・イーブイ編の一番言いたいことだったのかなと思ってます。
(この後wcs最終話、「つかみとる未来!」を見ました)
135話(ポケモン!きみにあえてよかった!)
・コハルっていう一人の「ポケモンに興味がなかった人」の変化と成長を描いたのは偉すぎるよな、新無印…………
・ゴウが「サトシみたいに旅をしたい」に帰結するの、サトシ最終章すぎるよもう………
・「ポケモン!きみにあえてよかった!」マジであまりにも最終回のタイトルすぎるけど、実際ゴウ編最終回前編なんだな……
・ちゃんとコハルがキャンプした場所に連れて行くの、真面目だ…
・ゴウのお父さんのポケモン図鑑、初代の図鑑なの良すぎるな………
・「この公園ってこんなにポケモンがいたんだ」、ガチでイシツブテ概念すぎる
おおくの ひとは きづかないだけ。 あたりを よく みてみれば イシツブテは たくさん いる。
・「だって俺、全部のポケモンと友達になりたいから」(サトシの台詞)……
・「仲間のために頑張るのってすっげ楽しいなって」、ポケットモンスターすぎる
136話(サトシとゴウ!新たなる旅立ち!!)
・ゴウ、ありがとう…………完璧なサトシ&ゴウ編最終回でした…………
・to be continuedで終わるの良い
・新無印というシリーズが一つのアニメとしてとても好きだったので、サトシ&ゴウ編の最終回前編と後編がめっちゃ新無印らしい最終回だったのはとてもよかったです
ポケットモンスター 遥かなる青い空
・「いるよ、サトシも」、概念的すぎる…………(すごい)
・マジですごい話だったな…………あまりにも「1つの終わり」とポケットモンスターを意識した話でした………………
・ぶっちゃけアニポケ、新無印よりも前の作品あんまり視聴してないのであれなんだけど、ただ、新無印が本当に素晴らしい作品だったので、それを導いてくれたサトシがアニメに登場しなくなるというのは、やっぱり寂しいよ
だから、それが綺麗に、めちゃくちゃ綺麗に終わったのはうれしい……
・いや、マジで遥かなる青い空の概念度凄くない!?
本当に「これからもサトシは居続けます」っていう話だったじゃん……
・サトシを通じることでポケモンに触れることができる、すごすぎる
新無印で好きだった回の振り返り
1~27話については、過去記事を見てください。
30話(いやいやピカチュウ、やれやれバリヤード)
リオルとの特訓に熱心なサトシにピカチュウがすねてしまい、マサラタウンまで、追いかけてきたバリヤードと共に家出する回。
最終的にはサトシとピカチュウの友情が伝わる回となっていますが、初代無印1話のオマージュなどもあり、その表現がとても秀逸な回だと思います。
また、サトシとピカチュウの話だけでなく、「人がポケモンが一緒にいること、ポケモンが人と一緒にいることのかけがえのなさ」を描いた作品にもなっていて、サトシの物語からそのようなテーマ性を出せるのはとても新無印らしいなと思いました。
32話(セレビィ 時を超えた約束)
これが新無印で一番好きな回です。
ここ5年くらいで、何かの創作を見て唯一泣いた作品でもありますね。
まちカドまぞくとかでも泣かなかったのに………
セレビィが登場する映画、「ポケットモンスター ココ」の(本来の)上映に合わせて放送された回で、タイトルからしても、単なるセレビィが登場する販促回……と想像されますが、それを非常に巧みに、大きく裏切る内容となっています。
46話(バトル&ゲット!ミュウツーの復活)
遂に「ミュウツーの逆襲」に登場したのと同一と思われるミュウツーが再登場したことで知られる回です。
ポケモンの歴史を語る上で欠かせない「ミュウツーの逆襲」という映画ですが、あの映画の内容自体はもう、今のポケモン観とは変わっていることも多く、やや過去のものになった感じもありました。
(※ある意味では、映画のメッセージ性である「何故生きるか、なんて問わなくても、どんなポケモンでも、どんないきものでも居るんだから居るんでしょ」が、人に造られたポケモンも、色々な出自のポケモンも増えたりして、ポケモン世界にとって当たり前になったからそうなった、と考えられます。)
それを踏まえて「あのミュウツー」を登場させるにあたっての、「ポケモンと絆を結ぶことで、夢を追いかけるトレーナーを試す」という立ち位置はとても良い塩梅のものだったと思います。
それ以外にも、とにかく、過去の映画と今の価値観が違うことを踏まえながらも、逆襲ミュウツーを「一匹のポケモン」として扱うのにとても真摯な回でした。
50話(ガラルの化石!がっちゃんこ!!)
「ポケモン剣盾」で、その衝撃的な出会い方から非常に大きな注目を集めた、ガラル地方の化石ポケモンたちの回です。
これが放送されたときには、剣盾の発売からはかなり経っていて、ゲームの方ではそれなりに親しまれる存在になっていた化石ポケモンですが、依然、アニメでどう取り上げるのかは注目された回でした。
なんといっても、この前の話(49話)で、それまでポケモンが苦手だったコハルが関心を持つように変わって、そこから初めてのサトシ・ゴウ・コハルが一緒に調査に行く回なのですが、それにこれをぶつけたのが凄いと思います。
ゲーム同様に、「本当にそれでいいの!?!?」というような化石の復元が行われ、あの衝撃的な体験がしっかりアニメ化されているというような印象な回です。
でも、ポケモンはふしぎなふしぎないきもの、化石ポケモン達もポケモンの一員で、復元されたポケモン達もサトシと一緒に遊ぶことで、とても楽しそうに活動している、という描写がしっかりあるのがとてもよかった回です。
最後にはサトシがウオノラゴンを手持ちに加え、コハルはポケモンの不思議さをレポートに書き残すところで話が終わります。
ある意味では、その不思議さがとてもポケモンらしいポケモンといえる化石ポケモン達の個性を非常によく描き切った回だったと思います。
57話(恋はコダック)
ポケモン世界の日常系アニメ。
バレンタイン前後に放送された、サクラギ研究所の助手・キクナさんと、コハルの女子会の回。
ポケモンの日常系アニメって、見たいですよね!?皆さん!
この回は正にそういった回になっています。
天下のポケットモンスターなので、普通にこの手のお話のアニメとしてはめちゃくちゃに作画が良いところとか、ちゃんとクチバシティの街並みがリアルな横浜の風景がモデルになってるところも純粋な日常系アニメとしてのクオリティの高さを感じますが、それでいて、きちんと「ポケモンがいないと成り立たない話」「ポケモンがいる日常を描いた話」になっているのが素晴らしいポイントです。
人とポケモンの様々な出会いや、様々な関わり方の描き方は、私たちの世界の人々が様々にポケモンと繋がっていることも連想することができます。
まあ、それはこの回に限った話ではないんですが、新無印全体がそういう話が非常に多いのが本当に良かったです。
次回のパルデア編ではどんなお話になるのかまだ分かりませんが、そこでもたまにこういう回があったら嬉しいなあ……と思います。
ちなみに、61話(まるっとおまかせ!プラスルマイナン便利屋さん!!)も結構日常系っぽい話で好きです。
64話(嫌われたアブソル)
「アブソルのせいで温泉のお湯が出なくなった」という誤解を解き、真相を確かめに行く回なのですが、「アブソルが災いを引き起こす」というのは過去にあった迷信であるというのがもう最初から前提になっているということでインパクトがあった回です。
それでも昔ながらの言い伝えを信じる人々とアブソル、サトシたちとの関わり方は、最新のアニメらしく、とても良いものでした。
83話(お星さまになったピィ)
もはや言わずと知れた名作回。
この回で何度も泣いたという人もTLに多く見られました。
タイトルで多少は想像がつくかもしれませんが、ですが、事件の真相は本当に心を打つもので、この世界で生きる人々のポケモンとの関わり方の在り方についての解像度も高い回でした。
なんかもう、あんまり言うことが無いですね、この回は……
93話(君の名はフランソワーズ)
研究所の助手・レンジの回。
レンジと、相棒のコイルであるフランソワーズとの絆や、ポケモンのふしぎさがとてもよく描かれた回です。
ネタバレ多しですが、とにかく素晴らしい回なので是非見てください。
この回も、なんといっても「ポケモンと共に生きる人々」の描写が非常に見事で、非常に新無印らしい回です。
こういう回も、パルデア編にもあったらいいなあ……
まとめ
大体こんな感じでしょうか。新無印は、自分が初めてアニポケを半分以上の話数見たシリーズでしたが、とにかく「ポケモンがいる世界」をリアルな描写で描く回が好きな作品でした。
サトシとゴウ達を通じてその世界を体感することはもう無くなってしまいますが、パルデア編でも、また新たな形でポケモンに触れることができたらいいなあと思います。